2011年1月18日火曜日

知っている単語で英語を強くする

何年前か実業出版の編集者にたのんで、日本語で英語についての本を書いた。随分前だったんですが、基本的な考えは今でも通用するとおもっている。ですから、その本を少しづつブログの形で皆に読んでいただこうと思っております。コメントやつぶやき(@chaz68jp)で英語を学んだり喋ったり書いたりすることについて座談しましょう。

まず、イントロ:


日本人と英語

私がはじめて日本に来たのは今から28年前。それから4 回にわたって日米聞を行ったり来たりしているのですが、その聞の日本の経済や文化の発展ぶりには本当に目をみはるものがあります。

それにくらべて、日本人の英語能力はどうでしょう。その当時から英語を一生けんめい勉強していた人はたくさんいたし、今はもう言うまでもなく、英会話熱はすごいものですね。ところが、日本のみなさんの英語能力が経済と同じように成長しているかというと・・…・これがどうもそうではないみたいなんです。


日本人のボキャブラリーの豊かさにびっくり!

じゃあ、それはどうしてなんだろう? 私は素朴な疑問をもって、まわりを見はじめました。そして、おもしろいことに気づいたんです。日本の人は、びっくりするぐらい、英語の単語を知っているということです。そのボキャプラリーの豊富さはもう、ハンパじゃない。

私の友人のA さんは、日本人で、英語もそんなにしゃべれる方ではありません。なのにあるとき、“May I accompany you to the station?”(駅までご一緒していいですか)と言うんです。

私たちアメリカ人が同じことを言うとしたら、“May I go to the station with you?” ですませるところです。accompany (同行する)なんてむずかしい単語、ふつうあまり使わないですからね。 

こういったことが、A さんにかぎらず、日本のみなさんには多かれ少なかれ、あるようなんです。

単語を知っているのになぜしゃべれないか

でも、そんなに単語を知っていて、なぜ、しゃべれないのだろう!?またまた素朴な疑問です。4 -5 歳の子供は、単語は500語ぐらいしか知らないけれども、ちゃんとしゃべれます。それに対して、日本では中学生のレベルでも約1500語近くも習っているとか。そんなに単語を知っていながら、しゃべれないほうが不思議なんです。

この理由は、日本の大学入試の英語の問題を見たとたん、すぐわかりました。文の中に空白があり、私達が見ると2 通りも3 通りも考えられるのに、正しい答えはただひとつ。どうやら日本の人たちは、ひとつの単語にひとつの意味、ひとつの使い方だけをたたきこまれているのだな、と思いました。

たとえば、先ほどのA さんなら、「人と~へ同行するJ=accompanyと覚えていたわけですね。A さんはaccompany を思い出せたからよかったけど、思い出せないとかえってgo to 〜 with you なんていうカンタンな英語も出てこなくなってしまうんです。

日本人lこ足り怠いのは活用と応用だけ

アメリカの子供がしゃべれるのは、知っている500 語を、あらゆる手段、らゆるやり方でつないでいるからです。単語はひとつでも、意味や使い方はものすごくたくさんあるんですね。

また、日本の方は気づいているかどうかわかりませんが、日本では英語がびっくりするぐらい浸透しています。

テレビで野球を見れば、strike! ball! hit! 全部英語です。車の engine, gear, battery なんかを日本語で何というか聞いたら、英語のままだって言われたし、レストランのメニューもカタカナだらけ。また、ビジネスマンが仕事で使っている用語は meeting, sales, marketing, service, system ……ほとんど英語でしょう。これはほんの一例で、まだまだたくさんあるんです。

これだけの単語をすでに知っているのに、ひとつの単語にひとつの意味しか知らないとしたら、本当にもう、もったいない話! だからスポーツ用語やものの名前、ビジネス用語なんかも、全部ふつうの会話に活かせるんだということにはやく気づいてほしいな、と。

そこで、日本のみなさんが英語力をアップするためには、新しく何かを覚えるのではなく、すでに知っている単語をひろって、その可能性をさぐってみると、すごくキキメがあるんじゃないかな!! とひらめいたわけです。

チャーリーの「パワー・イングリツシユ」!!
そんなとき、NHK 教育テレビから、『ビジネス・ウィークリー』という番組で、何か英語のコーナーをやってほしい」という話がきたんです。私はもうこれしかない!! と思って、「今持っている単語に力をつける」というコンセプトで“パワー・イングリッシュ"というのを考えました。

そのコーナーに登場するのは、日本でごくおなじみの単語だけ。みなさんがふだん何気な〈口にしたり、目にしたりする言葉ばかりです。この「パワー・イングリッシユ」はものすごく反響がありました。中でも一番多かったのが、“このコーナーに出てくるようなことをまとめたテキス卜はないの? "というもの。この本のアイディアはこの経験のなかから生まれたのです。

本書を書きおろすにあたって、みなさんの生活に身近なジャンルを選び、その中でも特に身近な言葉だけをとりあげました。スポーツあり、仕事あり、食べものあり、自然あり・・・・・・のバラエティーに富んだ内容になっているので、どなたにも楽しんでいただけると思います。

日本の方は英語の勉強というとどうもカタクなってしまうようですね。でもこの本は、完全主義でイチから覚えていくのではなく、もう知っている単語を使うのですから、もっとリラックスしていいのです!! 別に最初から順に読まなくても、興味のあるところから、どこから読んでいただいてもけっこうです。きあ、いつも「英語は苦手J r 英語はしゃべれない」といっているみなさん、この本を読んで、あなたの英語をグーンとパワー・アップさせてください。

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